| 香水―ある人殺しの物語 | ||
| 2005.12.29.Thu / 11:16 | ||
パトリック・ジュースキント著 / 池内 紀訳 文芸春秋 (2003.6) 通常2-3日以内に発送します。 のっけから紹介するのがコレっつーのもナニですが; 「香水」なんてタイトルがついてたりするけど、香しく美しい世界とは程遠いものがこの作品の中では渦巻いている。 一言でいっちゃうと、エグイ。 そして汚い。臭い。 18世紀まっさかりのフランスが舞台、というと、映像的にはきらびやかなものを想像しちゃうけど、実際の世界はとても汚く不衛生で、そして臭かったそうな。 そんな時代の、異常に嗅覚の鋭い人物が主人公。匂いの描写に拍車がかからないわけがない。 だからといってそこで敬遠してしまうのもどうかという気もする。 そういうのを越えたところ、あるいは、醜悪さの中でこそ見えてくる本質がある……かもしれないからだ。 ところでこの作品、映画化されるそうですが、はて、この独特の「嗅覚」を主題にした作品をどうやって映像で撮るつもりなのか、それはそれで気になるけど何だかとても複雑な心境だったりもする。
何故なら、たいていの作品は視覚が主体で話が進むけど、これは嗅覚がすべて。主人公グルヌイユの思考も感性も、全部が嗅覚による行動という、一風かわった世界が描かれている。 その独特の雰囲気は、活字媒体だからこそ表現できる世界ではないか…と思うからだ。 映像で匂いや味を連想させるには、シズル感たっぷりの画と音を使えばいいけど、はて人物の体臭や特定の匂いを表現するには一体どうやればいいのだろうかな。 とりあえず、腐りかけた魚を捌く女とか、酢漬けキャベツを食べる神父とかは、入念に写すんだろうなぁ…… 映像は映像で、やっぱりこれもエグいものになりそうな予感がしますが、さて、どうなることやら。(^^; |
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